うまいッ!
「奥深き“コシ”の世界 さぬきうどん 〜香川〜」
初回放送日: 2023年2月27日
今回のテーマは讃岐うどん。おいしさの決め手、「コシ」の奥深い世界を深堀り。生地と“対話”する手打ちの名人、そして「やわらかいコシ」の新領域に挑む若手も登場。 歯ごたえがあり、のどをツルッと通り抜ける讃岐うどんの「コシ」。この道40年、森田真司さんの手打ちはまさに名人芸。指の感覚や香りなどで常に生地の状態を感じ取り、理想とするコシを生み出す。だが今、奥深いコシの世界に異変が!プルプル食感とコシを併せ持つ「やわらかいコシ」のうどんが登場し注目されている。新たなコシを追求する赤澤翔悟さん(35)の生地作りには、讃岐うどん職人の誇りと情熱があふれていた。
出演者
食材ハンター 横山由依
さぬきうどん職人・森田さんの「エッジが立つ」と言われるうどん作りの秘密に迫りました。職人ならでは、自分の体1つに頼った繊細な感覚には驚かされました。
地元応援団 五味哲太 (NHK高松放送局アナウンサー)
「コシ」ってなんだ?さぬきうどんの本場に住んでいても、なかなかわからないものです。早朝からひとり小麦粉と向き合う職人技を見たら、簡単には理解できないのも当然だ!と思いました。奥深き小麦の世界を香川で一緒に味わいましょう。
讃岐うどん 職人 森田真司
高松市でツルツル、モチモチ、シコシコの三拍子そろったコシのあるうどんを提供するこの道40年の職人。昔ながらの製法で作られたそのうどんは「エッジが立つ」と表現される独特の形をしていて、コシのある讃岐うどんの証だ。
讃岐うどん 職人 赤澤翔悟
丸亀市の人気店で新たなコシを提供する、35歳の若手うどん職人。自分の理想のコシを追求してできあがったそのうどんは表面がフワフワだが奥にはコシがある不思議な新食感だ。
「うまいッ!の秘密」について
「森田さんのうどんのおいしさの秘密」
①麺棒で麺を伸ばす手打ちに秘密がある。さまざまな方向から伸ばすことで、コシの元である生地の中のグルテンを鍛える。さらに、棒を戻す際わずかに浮かすことで、できたグルテンを傷つけない。 ②ゆでる際はタイマーを使わない。左手の親指と人差し指で時折つまんで麺の弾力する。外側のモチモチ感と内側のシコシコ感が共存するベストなタイミングを繊細な感覚で見定めている。
「赤澤さんのうどんのおいしさの秘密」
①小麦粉に混ぜる塩水の割合、加水率を63%程度にしている。一般的なさぬきうどんの加水率は50%程度なのに対し、10%ほど多い水分量にすることで、柔らかくみずみずしい生地になる。 ②多くの水で柔らかくなった生地にコシをプラスする足踏み。一般的なさぬきうどんのおよそ倍の回数行う。さらに、小さく切り分け手で丁寧にもんでいくことで奥にコシが残る麺になる。