驚きと感動!生きものたちの物語
「ダーウィンが来た!」制作スタッフによるブログです。ディレクターをはじめとした各回の担当者が直接、制作こぼれ話や撮影方法などを紹介していきます!
◎制作こぼれ話「オカヤドカリは“登りたい”」 「お久しぶりです!」と、思わずオカヤドカリに声をかけてしまった沖縄の海岸。私は長年琉球諸島に通っていますが、世界自然遺産になった「やんばるの森」などをテーマにすることが多く、海辺での撮影は久しぶりでした。砂浜の茂みの枝を登る姿に、ふと幼い日の最初の出会いを思い出しました。夏祭りの神社の参道に並ぶ屋台。その一角に無造作に置かれた金ダライの中、折り重なってうごめいていた奇妙な生きものが、オカヤドカリでした。山育ちの私はそれまで海のヤドカリすら見たことがなく、たいそう心ひかれました。タライの真ん中に木の塔が組んであり、オカヤドカリたちはてっぺんまで登っ...記事を見る
◎制作こぼれ話【「ホーホケキョ!」鳴き声の秘密】 繁殖期、1日に2000回以上もさえずるウグイスのオスですが、その鳴き方には実はバリエーションがあるんです。「ホーホケキョ!」という鳴き声を録音して音声解析すると、実周波数の違う2種類があることが分かります。研究論文によると、1つは縄張りの中心に陣取り、自分の縄張りを主張するときの声。やぶの中心部で縄張りを主張するため高い声。これがよく耳にする典型的な「ホーホケキョ!」です。もう一つは縄張りの周辺で侵入するオスを見張りながら鳴く低い声だといいます。 ウグイスは鳴き声を使い分けていた! なぜウグイスは鳴き声を使い分けているのか?その理由は...記事を見る
◎制作こぼれ話「南米で目撃!マイプの強さの秘密!」 今回、南アメリカ最強の肉食恐竜の一つとして登場したマイプ。2022年に報告されたばかりの巨大な肉食恐竜だ。メガラプトルと呼ばれる肉食恐竜の仲間で、長さ30cmにもなる巨大なカギ爪を備えた前足が最大の武器だったと考えらえている。ところが実はもう一つ、強さの秘密があった。その秘密をアルゼンチンの博物館で直に目撃したので紹介したい。その貴重な化石はブエノスアイレスにあるベルナルディーノ・リバダビア自然科学博物に保管されていた。この場所にはマイプと並び“南米最強”の肉食恐竜の一つに数えられるカルノタウルスの見事な頭骨も所蔵されており、世界屈指のコレ...記事を見る
「ダーウィンが来た!」は NHK プラスで配信します! →ここをクリック 放送後 1 週間、見られます。(番組冒頭から再生) ◎制作こぼれ話「謎だらけのイタチ!その理由とは?」 今回の主人公は“多摩川のアイドル”こと、ニホンイタチ。しかし、日本固有種であるにも関わらず、野生下での生態はほとんどわかっていません。意外ですよね。その背景の1つが番組で紹介した「イタチの悲劇」だといいます。研究者によるとイタチはタヌキやアナグマなどと違い、出会うための“手がかり”が少ないのだそうです。例えばアナグマであれば巣穴を、タヌキであれば溜め糞(ためふん)を見つければ、比較的観察しやすいのですが、イタ...記事を見る
◎ディレクターのお気に入り「シロちゃんファンが撮影したお宝カットの数々」 白いカワセミがいるとの複数の投稿を得て、現場を最初に訪ねたのは去年10月。ただ白いカワセミがいるというだけでネタになるのか正直不安がありました。私は報道番組が長かったので、事件や事故、災害といった現場を取材してきました。報道されていない新しい情報を得るには聞き込みが重要です。シロちゃんはどこで生まれたのだろう?生い立ちに関する興味があったため、できるだけたくさんの人に話を聞きました。すると現場で出会った方はもちろん、その方々から広がるネットワークにより多くの情報が集まり、シロちゃんの生い立ちが分かったのです。生まれた場...記事を見る