「これで つぶやけます〜“言葉のナイフ”に娘を奪われて〜」
初回放送日:2021年5月30日
心ない言葉を苦に、自らの命を絶った娘。最期に遺した「これでつぶやけます」という言葉の意味を探し、生きづらさを抱える少女達とSNSで向き合う母親の日々をみつめる。 「娘はどんな願いを託して命を絶ったのだろうか?」そう問い続ける母親がいる。娘は、名古屋を中心にアイドル活動をしていた。SNSに書かれた心ない言葉を苦に亡くなった。母親に遺されたのは、娘が使っていたSNSと「これでつぶやけます」というメッセージ。SNSを立ち上げた母親には、生きづらさを抱える少女たちの悩みの声が寄せられている。その一つ一つに返す言葉を探しながら、娘と向き合い続ける母親の日々をみつめる
よくある質問
番組ディレクターから
【この番組を企画したきっかけは】 今や、多くの人の心を傷つけ、命が失われる事態も起きているネットやSNSでの“ひぼう中傷”。それでもいまだ現状が変わらない理由の一つとして、言葉を受け取る相手への想像力を欠いてしまう現実がある、という風に感じています。 私たちがテレビやネットを通して、“他者”の言動を目にし、意見や感想を発するとき、その言葉の矛先に、どんな人がいて、どんな人生があるのか、想像力を働かせ続けることは容易ではないことだと思います。だからこそ、残された家族の痛みや苦しみ、その現実感をともなったその姿と想いを、少しでも多くの人に知ってもらいたい、そんな思いから取材にご協力いただき、この番組に至りました。 【取材をする中で印象に残った言葉】 「残された家族の生活はずっと続いていく」というこのドキュメンタリーの主人公・みゆきさん(仮名)の言葉が印象に残っています。 実際に取材を進める中で、取材者である自分自身も想像もしえなかったみゆきさんの苦しみや後悔、そしてそれでも前を向いて生きていかなければならない日常に触れ、深く考えさせられました。様々な想いを抱えながら、私たちに訴えかけてくれているみゆきさんの一つ一つの言葉に耳を傾けていただけたら幸いです。 【番組の見どころ】 番組のタイトルにもなっている「これで つぶやけます」は亡くなった娘さんが最後に母親に向けて遺したメッセージです。番組では、この言葉の意味、そこ託された願いについて、みゆきんが向き合う姿を記録させていただきました。 最愛の我が子を失って8カ月、という状況で苦しい想いを抱えながら真摯に取材に応じていただいたみゆきさんが、率直に今の想いを語ってくださっています。我が子を想い続ける母親の姿に想いを馳せて、ご覧いただければと思います。