５年前の熊本地震の傷も癒えぬまま、去年、熊本はまた甚大な災害に見舞われました。 家に流れ込んだ土砂の片付けなど、人手は必要ですが、今回は「コロナ禍」。ボランティアの制限もある中、県内外から大勢の方が足しげく通い、１年近く、復旧作業を続けています。そこで新たな交流も生まれ、神瀬は、「運動会」や「路上コンサート」など、できる範囲でイベントを展開していて、ひときわ笑顔が際立つ地域でした。 　でも、その笑顔の裏には様々な葛藤や悩みがあり、それは日々、強まっています。 自宅の再建場所をめぐっては、子育て世代を中心に、苦渋の決断を強いられています。復興計画を担う村役場も、職員の半数ほどが被災しており、自身の再建もままならぬ中、激務に追われています。 　球磨川の流域治水に関しては、今も議論が続いていますが、今回の番組ではあまり触れていません。流域で暮らす方々が、今、どんなことを悩み、苦しんでいるのか。まず、その思いを感じていただければ幸いです。