若者たちは“戦争のリアル”に何を感じ、どう伝えるのか?
住民を巻き込んだ激しい地上戦が行われた沖縄では、体験者の高齢化によって従来の平和学習が困難になってきている。そうした中、ロールプレイやゲームを取り入れて新しい形の記憶の継承に挑む平和教育ファシリテーター・狩俣日姫さんの取り組みを伝える。<語り>江崎史恵アナウンサー
第二次世界大戦後に、60万人もの人々が過酷な労働を強いられ、その多くが寒さや飢えで亡くなった「シベリア抑留」。大学院生の濱大貴さんは、大学生の頃からメタバース上に強制収容所を再現し、VRゴーグルを装着して、分身のアバターで内部を歩き回るなどの体験ができる仕組み作りを行ってきた。過去の歴史を最新技術で体験可能なものにする取り組みを伝える。<語り>江崎史恵アナウンサー
去年WEB上に公開された「兵士のデジタルアーカイブ」。日本からの出征兵士達の足どりが可視化され地図でたどれるようになっている。アーカイブを制作した三上尚美さんは、元兵士やその家族から証言を聞き取ってきた。いまの時代に戦争の歴史を掘り起こすことの意義と難しさを伝える。<語り>江崎史恵アナウンサー
一夜で10万人が犠牲になった東京大空襲。体験談を集め、50年前に刊行された記録集には、当時の克明な状況が残されている。日本文学を研究する大学院生の阿部翔真さんは、幼い三人の子どもを当日に亡くした女性の生々しい手書き原稿を読み込み、デジタル化する作業を通じて壮絶な体験に向き合った。体験者の多くが次々に世を去る中、残された記述から記憶をつなぐ取り組みを伝える。<語り>江崎史恵アナウンサー
AI技術でカラー化した原爆投下前の広島の写真から、戦争体験者の記憶を引き出し、世代を超えた対話を行ってきた広島出身の大学生・庭田杏珠さん。活動は原爆投下前の広島の風景をよみがえらせるアプリ開発などに広がり、若い世代の新たな継承の形として大きな注目を集めている。原爆で家族を奪われたある男性との出会いから始まった庭田さんの活動と、その思いを伝える。<語り>江崎史恵アナウンサー