先日行われたバスケットボール・Bリーグファイナル。会場では、熱い戦いをより多くの人に届けようというリーグ初の試みが行われました。その名も「インクルーシブチェア企画」。小さな子どもがいる家族、障害のある子どもがいる家族に、一緒に観戦を楽しんでもらおうというこの企画。中川安奈キャスターが現地取材しました。(2023年5月28日放送)
客席に集まっていたのは、小さな子どもがいる家族連れ。Bリーグが無料で招待しました。用意されたのはベビーチェア。座席に固定できるので、安全に思う存分楽しむことができます。
参加者「子ども用のいすがあると、子連れウェルカムな感じがしてとてもうれしかった。」
より多くの人に観戦の醍醐味を。その思いは体に障害がある子どもたちへも向けられています。
今回手配したベビーチェアは角度を自由に変えられるようになっています。障害があっても座りやすい工夫が施されています。
こちらの親子、お子さんは産まれた時から体幹が弱く自分で姿勢を保つことができません。
母親「抜群に一緒に楽しめました。こういう所にまた来たいなと思ったし、可能性がすごい広がりました。」
Bリーグ経営戦略担当の山本千枝子さんは「みんなと同じ目線、応援の方法でバスケを楽しむ、熱狂を感じる。その喜びを共感し合うことが1番目指しているところなので、壁のない社会をBリーグとして実現していきたいと思っています。」と熱い思いを語ってくれました。
中川キャスター:お話を伺っていると、これまで家族みんなで観戦するのはなかなか難しかったけど、今回それができて本当によかった、いい思い出になったという方が多くいらっしゃいました。谷さんはどんなふうにご覧になりましたか?
谷さん:実は私もきのう第1戦を会場に見に行って、0歳の子どもをひざの上に乗せて見に行ったんですけど、会場でたくさんの小さい子どもたちを見かけたので、こうした取り組みがあるとハードルが下がっていいですよね。あと障害がある子どもたちにとっては、ハード面でハードルが高くなってしまって(観戦の)機会が少ないのが現状なので、こうしたことが広がることによって、すごく未来の夢につながることが増えるのかなと思って楽しみにしています。