北野武の少年時代をモデルに描いた、笑いと涙の物語。シリーズ待望の続編がデジタルリマスターで蘇る!
たけし(小磯勝弥)が授業でつくった交通安全の標語が、全国で銅賞に選ばれ、たけしは表彰状をもらう。次男・秀二郎(松田洋治)も模擬テストで都一番の成績をとり、真利子(木の実ナナ)も鼻が高い。菊(千石規子)が湯河原温泉の宿泊券を二枚をもらったから竹次郎(林隆三)に真利子とふたりで行ってこいというが、竹次郎は家族全員で行こうと提案、たけしは大喜びする。ところが竹次郎の仕事の都合で、温泉旅行は中止になり…
ラジオが台風情報を流している。西野家では竹次郎(林隆三)が雨でずぶ濡れになりながら、外壁に板を打ち付けている。風雨が強まるに連れ、たけし(小磯勝弥)は粗末な家の親友の大介(仙田信也)のことが心配になる。翌朝、たけしが大介の家を見に行くと、吹き飛ばされて跡形もない。大介一家はこれを機に京都に引っ越すという。親友との別れを惜しむたけしは、大介に大事なビー玉とメンコを渡し、旅立ちを見送るしかなかった。
夜な夜な出掛けて行く竹次郎(林隆三)。その後をこっそり菊(千石規子)がつけているとも知らず、竹次郎はいつものバーに入っていく。会っていたのは、昔、奉公していたうるし屋の昭子お嬢様(浅田美代子)だった。昭子は父が亡くなり店も潰れたため、バーで働いていたのだ。竹次郎は自分を一人前にしてくれた恩返しがしたいとたけし(小磯勝弥)に話す。だが、隠れて会っていたことを真利子(木の実ナナ)が知る事態となり…
塗装の仕事は順調なはずだが、そのわりにお金が入ってこないことを不審に思う真利子(木の実ナナ)と菊(千石規子)、竹次郎が馴染みの飲み屋の主人から、最近竹次郎が顔を見せていないと聞き、ふたりはますます疑念を深める。ある日の夜、銭湯に行くからといそいそ出かけようとする竹次郎に、真利子はたけし(小磯勝弥)を連れて行けと迫る。しかたなくたけしを連れて、竹次郎は昭子(浅田美代子)のいる店へと消えていく。
夏休みも残りわずか、たけし(小磯勝弥)は、友達から町内の野球大会にはユニホームがないと出られないと聞き、風呂代を節約したり、竹次郎(林隆三)のペンキ塗りを手伝うことで、なんとか貯金しようとするが、うまくいかない。そんな中、たけしは友達に寺で肝だめしをしようと誘われる。だが、そこは「幽霊が出る」と噂の場所だった。一方、竹次郎は付き合いで訪れた夜の店で、若い女性(浅田美代子)と思わぬ再会を果たす。
弘子(後藤久美子)がしばらく学校を休んでいる。クラスメートの女子の話だと、一昨日から入院したらしい。下校中、たけし(小磯勝弥)はおもわず民家の庭に咲く花を何本か手にして、ひとり弘子が入院している病院まで見舞いに向かう。病室でひとり寝ていた弘子が起き上がって嬉しそうにおしゃべりする姿を見て、たけしは照れながらもホッとする。ところが次の日、学校に行ってみると弘子の席には花が飾られていた。
たけし(小磯勝弥)は術後の母・真利子(木の実ナナ)を見舞いに東大病院を訪れる。退院祝いに何が食べたいか聞かれた真利子はハマグリの吸い物が食べたいと答える。退院の日、たけしは自転車に乗って飛び出し、夜になっても帰ってこない。竹次郎(林隆三)たち家族や近所の人たちが食卓を囲む中、たけしがフラフラになって帰って来る。たけしが手にしていたのは、ハマグリ。真利子のために千葉の幕張までとりに行っていたのだ。
たけし(小磯勝弥)の母・真利子(木の実ナナ)が病に倒れ、英一郎(趙方豪)が学ぶ東大病院に入院した。診断は「胆のう炎」。仕事から帰宅した竹次郎(林隆三)は、手術が必要だと報せを受けて動揺するが、ひとり意地を張って病院に行こうとしない。一方、たけしは母の手術が心配でたまらない。手術の当日、酔っぱらった竹次郎が病院に現れる。竹次郎は看護師たちにすがりつくように「助けてください!」と懇願する。
電話のお陰で仕事の依頼が増え、忙しくなった西野家。竹次郎(林隆三)は、飲み屋で隣り合わせた立川という男(田所完一)がペンキ屋だと聞き、家に泊める。なんとか居候にお引き取り願いたい真理子(木の実ナナ)だが、見栄っ張りの竹次郎はいつまでも立川にいい顔をしてばかり。一方、たけし(小磯勝弥)はこっそり書いた弘子(後藤久美子)へのラブレターを教室で落とし、弘子をはじめ、クラスメートの前で読み上げられて…
竹次郎(林隆三)に仕事の依頼が戻る。真利子(木の実ナナ)と菊(千石規子)は一安心。真利子は、竹次郎の仕事にも、下宿中の長男・英一郎(趙方豪)への連絡にも役立つと、家に電話を引きたいと菊に相談する。一方、たけし(小磯勝弥)は放課後まっすぐ書道塾へと向かう。お目当てはもちろん弘子(後藤久美子)だ。ところが授業中、弘子の具合が悪くなり、たけしが家まで送っていくことに。その様子を学友たちが目撃していた。