名曲から生まれた、あまりに切なく、優しい物語。
なりみ(小野花梨)は昔、家族でよく来たという海岸に多英(白鳥玉季)を車で連れ出す。しかし、宿泊のあてもなく日が暮れてしまい、偶然見つけた衣笠充流(田中哲司)と雄大(池松壮亮)が住む休業中のペンションに泊めてもらう。その夜、4人で焚き火を囲んでいると、雄大は不思議な光景を目にする。一方、千崎(岡山天音)と一緒に父を訪ねたカナコ(宮﨑あおい)も同じ海岸に行き着き、明け方に不思議な夢を見る。
カナコ(宮﨑あおい)は3回しか会ったことのない千崎(岡山天音)から思わぬ申し出を受けたことをきっかけに、母が”あれ“をどう使ったかというずっと抱いてきた疑問と向き合う覚悟を決める。そして千崎の運転する車に乗って、疎遠になっていたある人を訪ねる。一方、中学校では多英(白鳥玉季)に対するイジメがエスカレート。叔母のなりみ(小野花梨)は部屋に引きこもった多英を家族の思い出の場所へと連れ出す。
衣笠充流(田中哲司)は、一つだけ願いがかなう“あれ”は、自分や近しい者には使えない、と言っていた。雄大(池松壮亮)はそんな力を信じて良いのかと戸惑う。同じ力を授かったカナコ(宮﨑あおい)は会社によく来る保険の営業・千崎(岡山天音)とそば屋で居合わせ…。同じ頃、祖父(きたろう)と叔母のなりみ(小野花梨)と3人で暮らす多英(白鳥玉季)は、通っている中学校で同級生から陰湿な嫌がらせを受ける。
一族が持つ“あれ”の力を授かったカナコ(宮﨑あおい)。会社勤めをしながら、誰のために使ったら良いのかをずっと考えていた。母は亡くなる前に、あなたはどうか間違わないで、と言い残した。同じく“あれ”の力を授かったと言い伝えられる衣笠家。雄大(池松壮亮)は、病気でペンションを休業していた父・充流(田中哲司)がようやく退院することになり、迎えに行く。充流は雄大に“あれ”をどう使うか決めたか?と尋ねる。
ユーミンの名曲から生まれた短編小説をドラマ化した「ユーミンストーリーズ」。全3編のオムニバスの内、後編は「冬の終り」の後半+「春よ、来い」(主演:宮﨑あおい)を放送します。「冬の終り」は一人の思いをくみ取ったパート仲間によって、ちょっとした大ごとに発展してしまう友情の物語。「春よ、来い」は誰かを思う気持ちが春を連れてくるあたたかな物語です。お楽しみに。
自宅で父の介護をする仙川(篠原ゆき子)は、昔、母が家出した日に母からの呼びかけに応じなかったことを思い出す。苦い感情を押し殺しながらシフトに入る仙川。そんな気持ちを知らない朋己(麻生久美子)は、前田(クリスタル ケイ)、定岡(浅田美代子)、みつき(伊東蒼)との事前の作戦どおりに店内放送で「冬の終り」をかける。しかし、突然仙川が店の外に飛び出していく。定岡とみつきに促されて朋己は仙川を追いかけるが…
店内放送を担当するのスーパーの正社員・前田(クリスタル ケイ)から、カセットなら店内放送で流せると教えてもらった朋己(麻生久美子)。定岡(浅田美代子)の家に、息子が置いていったユーミンのカセットがたくさんあることも分かり、急遽、勤務後に定岡とみつき(伊東蒼)と朋己の3人で、定岡の家で「冬の終り」のカセットを探すことになる。そこで朋己は思わず一人で飲み込んでいた思いを吐露しはじめ…
店内の有線放送でユーミンの「冬の終り」が流れた時だけ、仙川(篠原ゆき子)が話しをし始めた。気まずい時間を乗り切る方法を見つけた朋己(麻生久美子)は有線放送に「冬の終り」のリクエストをするが、なかなか曲が流れない。そこであることを思いつき、タイムセールなどの店内放送を行う鮮魚コーナーを訪ねる。そこでパートの定岡(浅田美代子)とみつき(伊東蒼)に店内放送後に曲を流せないかと相談するが…
スーパーのフードコートにパートとして務める藤田朋己(麻生久美子)は気まずい思いを募らせていた。新しく入ったパートの仙川真帆(篠原ゆき子)と全く話ができないのである。家に帰れば夫が家事も育児も手伝わないため6歳の息子のワンオペ状態。モヤモヤがたまる中、朋己は再び仙川と同じシフトに入る。朋己が気まずい時間に耐えかねた時、店内の有線放送からユーミンの「冬の終り」が流れると、変化が訪れる…
ユーミンの名曲から生まれた3編のオムニバスドラマ「ユーミンストーリーズ」のPR番組。「青春のリグレット」(主演:夏帆)+「冬の終り」(主演:麻生久美子)を放送した前編に引き続き、後編は「冬の終り」の後半+「春よ、来い」(主演:宮﨑あおい)を放送します。お楽しみに。