【Monday BIZ】経済効果は?中国版「紅白歌合戦」

NHK
2024年2月21日 午後7:45 公開

最新の世界経済の動きをお伝えする「マンデービズ」。

毎週月曜日に各国で取材にあたる特派員がピックアップ。マーケットが注目する今週の世界の重要イベントを深読みするコーナーです。

(「国際報道2024」で2月19日に放送した内容です)


【中国】経済効果は?中国版「紅白歌合戦」

今月(2月)10日に旧正月の春節を迎えた中国。大みそかにあたる9日の夜には、恒例の中国版「紅白歌合戦」が放送され、景気回復に力強さを欠く中でもその経済効果に関心が集まりました。

200を超える国と地域で放送され、毎年10億人以上が視聴すると言われるこの番組。1983年から放送が始まり、世界で最も視聴された番組としてギネス世界記録にも認定され、放送は4時間半にわたります。

そんな華やかさのウラで繰り広げられ、毎年注目されてきたのが、大手IT企業によるメインスポンサーの座をめぐる激しい争奪戦です。

その口火を切ったのは、2015年にメインスポンサーとなったSNSのウィーチャットを運営する「テンセント」。

広告を打つだけでなく、番組の中で自社の決済アプリを使って視聴者にお年玉を配るキャンペーンを行い、一気にシェアを広げました。

その翌年からはネット通販最大手の「アリババ」やネット検索最大手の「百度(バイドゥ)」、動画投稿アプリティックトックの運営会社など名だたる企業がその座を獲得しています。

 ことしはネット通販大手の京東(ジンドン)がメインスポンサーとなり、30億元、日本円でおよそ620億円相当のお年玉キャンペーンを行いました。

大みそかの国民的イベントは、中国のIT産業の最新動向を映し出すものとしても注目されています。

■中国版「紅白歌合戦」動画はこちら


【アメリカ】利下げ開始は後ろにずれる…?

『利下げの開始が後ろにずれるのでは』そんな見方が広がっています。

市場では、FRB=連邦準備制度理事会が早期の利下げは行わず、金融引き締めが続くとの観測が出ています。その理由は、先週発表された1月の消費者物価指数にあります。

前の年の同じ月と比べ3.1%の上昇となり、上昇率が市場予想をわずかに上回ったためです。とりわけ家賃など住居費の上昇率は6%台と高止まり。こうしたことから、利下げの時期は“後ろにずれ込む”との見方が広がりました。

およそ3年におよぶインフレとの戦い。その収束はいまだ見通せず、今後も物価や雇用のデータから目が離せない状況が続きそうです。


【タイ】中国EV車に対抗 日本「ハイブリッドに注力」

EV=電気自動車でシェアを伸ばしている中国の自動車メーカーに対抗しようと、日本メーカーが注力しているのが「ハイブリッド車」です。

なぜ今、ハイブリッド車なのか。

その理由は、タイ国内の充電スタンド不足にあります。特に地方では顕著で、EVの普及は進んでいません。

東南アジアでは、そもそも電力を火力発電に頼っているため、EVによる二酸化炭素の削減効果を疑問視する声もあります。

こうした状況の中、例えばこちらの日本メーカーは、雨季がある東南アジアの気候に合わせたハイブリッド車を開発。

激しい雨でぬかるんだ道でも力強く安定した走りができるとアピールしています。

日本のメーカーはこうしたハイブリッド車など多様な選択肢を提供することでEVで攻勢をかける中国メーカーに対抗しようとしています。


【イギリス】紅海の混乱の影響がここにも…紅茶の供給に遅れ

中東情勢の緊張で紅海を通る物流に混乱が続く中、イギリスでは、 国民的飲み物の 「紅茶」の供給にも遅れが出始めています。

イギリスは ケニアとインドからの紅茶の輸入が全体の半分以上を占め、ご覧のように 紅海を通るルートの影響が大きいのです。

こうした状況に大手スーパーを中心に懸念の声もあがっていて、影響がどこまで広がるのか関心が集まっています。

(この動画は2分56秒あります)


栗原 望(「国際報道2024」キャスター)

これまでニュースウオッチ9やクローズアップ現代、ニュース7などでリポーター、キャスターを担当。2022年は、音声プラットフォーム企業で1年間研修。テクノロジーの未来、災害、人権などに関心を持つ。

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