“いま”から見つめる、新しい“美の楽しみ”
初回放送日:2023年4月16日
室町時代に、京都・東福寺の絵仏師として活躍した明兆(みんちょう)は、江戸時代まで雪舟と並び称せられた伝説の絵師だ。巨大伽藍にふさわしい大作を、冴えわたる水墨の技と極彩色で次々と描いた。それらは後の仏画の規範となり、時代を先取りしたような大胆な描線は雪舟にも大きな影響を与えた。代表作「五百羅漢図」が長きに渡る修復を経て公開されるのを機に、最新知見とともに、半ば忘れられた明兆の画業を再評価する。