“球磨川”自慢の絶品!大アユ ~熊本~

NHK
2023年9月6日 午後6:35 公開

今回の食イチ!は、熊本県・球磨川流域の「アユ」をご紹介しました。

産卵前の8月から9月にかけてのアユは食欲旺盛で、身に脂がのり、一番美味しい季節と言われています。球磨川水系のアユは、大きいものでは30cmを超えることもあり、全国の釣り師が大物を求めて球磨川を訪れます。

■球磨川の鮎

球磨川の鮎

球磨川の下流に位置する八代市では、老舗アユ料理店の三代目頼藤浩さんに、新鮮なアユを使った料理を作っていただきました。脂がのったアユの刺身と、秘伝のタレで煮込んだ甘露煮です。

お店のこだわりは、『朝どれアユ』。日が沈んだ後はエサを食べないというアユ。夜間に排せつするため、深夜3時ごろから日が昇るまでにとれたアユのお腹は何も入っていないきれいな状態に。朝どれアユの甘露煮は、腹わたまで丸ごと楽しめ、旨味の中に絶妙な苦味を楽しめるアユ好きにはたまらない一品です。

■老舗アユ料理店 三代目店主 頼藤浩さん

老舗アユ料理店 三代目店主 頼藤浩さん

■朝どれアユの甘露煮

朝どれアユの甘露煮

球磨川水系のアユが大きくて美味しいアユになる理由を教えてくれたのは、ベテラン漁師の川邊昭夫さん。秘密は、アユが食べるものにありました。

全国でもトップクラスの水質を誇る球磨川。水の透明度が高く、川底の岩まで日光が届くため、アユのエサとなる藻が豊富に育ちます。1日に体重の半分以上も藻を食べるという大食漢のアユにとって、最適な環境というわけです。

■アユ漁師の川邊昭夫さん

アユ漁師の川邊昭夫さん

今回、取材を行った球磨川流域は、3年前の豪雨で大きな被害に見舞われました。

まだ復興の途中ですが、流域ではアユで町を再び元気にと、復興商店街で仮設のアユ料理店での営業が始まっています。

代表の松嶋さん曰く『アユは球磨川、球磨川はアユ』。現地に来て球磨川のアユのファンになってほしいと語ってくれました。

■アユ料理店 代表 松嶋一実さん

アユ料理店 代表 松嶋一実さん

球磨川のアユは、10月ごろまで楽しめるということです。

中田理奈の一言

こんにちは!中田理奈です。

今回の食イチは、熊本県の「アユ」でした!

私はこれまであまりアユは食べたことがなかったのですが、今回はアユづくしでした^^

アユにはこんなにいろんな食べ方があるのだなあと少し驚きました。

そして、今回訪れた球磨川水系の川辺川。本当に美しい場所でしたよ^^

さすが、“水質が最も良好な河川”に 17年連続で選ばれている川!

まずは、アユ釣りをしている方々のところにお邪魔しました。

たくさんのアユがかごには入っていましたよ!!

なんでも、川辺川のアユはスイカのような匂いがするということで、最初は半信半疑だったのですが・・・

実際に、匂いを嗅がせていただくと・・・ほんっっっとうにスイカのような香りがしたんです!!(笑)

スイカとキュウリの間のような爽やかな香りで、魚の生臭さみたいなものは一切ありませんでした。

さて、そんなアユですが・・・

八代ではお刺身でもいただけました^^

アユのお刺身、初めて食べましたがとてもおいしかったです!!

淡泊なんですが、脂はしっかりのっていて、身が柔らかかったです^^

そして、明治時代に創業して以来、継ぎ足しで使っているという秘伝のタレを使った甘露煮。

こちらは、タレがしっかりしみこんでいて、ごはんが欲しくなりました。

タレ自体も深みがある味ですし、アユは、内臓の部分は苦みとコクがありますし、身の部分はふわふわでした^^

甘露煮を作っている頼藤浩さんは、とても優しく、アユへの熱い思いがある方で、だからこそ、こんなにもおいしい甘露煮ができるのかもしれないなあと感じました。

今回はいろんな方とお話させていただきましたが、球磨川流域に根づくアユの文化、地域の人々とのつながりを強く感じる取材でした。

ぜひ皆様も一度、球磨川のアユ料理、召し上がってみてはいかがでしょうか^^

取材先一覧

NHK福岡視聴者ふれあいセンター

電話:092-724-2806