【解説】ナワリヌイ氏の最後の日々

NHK
2024年2月20日 午後3:34 公開

ロシアでプーチン政権を批判する急先鋒として知られ刑務所で死亡した反体制派の指導者ナワリヌイ氏。

ナワリヌイ氏は刑務所で過ごす最後の日々をどう感じ、どう送っていたのか。ナワリヌイ氏の死を受けて交流していたジャーナリストや知人などがナワリヌイ氏本人の手紙を公開しその様子が徐々に明らかになり、ニューヨーク・タイムズは19日づけの記事で伝えています。望月麻美キャスターの解説です。

(「キャッチ!世界のトップニュース」で2024年2月20日に放送した内容です)
 

・手紙で外とのつながりを持ち続ける

その記事によりますと、ロシアでは専用のウェブサイトを通じて収監者と手紙のやりとりができ、ナワリヌイ氏は1、2週間かかる検閲を受けなければならなかったものの手紙を書いて外とのつながりを持ち続けました。

去年(2023年)4月にナワリヌイ氏がメディア関係者にあてた手紙では、1日に10冊の本を同時並行で読んでいることを明らかにしていて、刑務所での生活が本に救われていたことがうかがえるということです。また、写真家にあてた去年12月3日づけの手紙には、バレスチナ・イスラエル情勢や反ユダヤ主義に関する意見のほかアメリカ大統領選挙で返り咲きを目指すトランプ氏の政策について「本当に恐ろしい」と、懸念が述べられていたということです。
 

その後、ナワリヌイ氏の所在はわからなくなり、北極圏にある刑務所に移送されていたことが明らかになります。
 

そしてこちらが2月13日に、ジャーナリストが受け取った手紙です。この中でナワリヌイ氏は、移送される間も読書を続け、持っていた本をすべて読み切ってしまったことや、刑務所では、トルストイやドストエフスキー、チェーホフなど、古典のみ読むことが許されているとつづっているということです。
 

ただ、北極圏の刑務所に移送されてからは手紙の返信にかかる時間は大幅に延びていたということで、ジャーナリストがこの手紙を受け取った3日後、ナワリヌイ氏の死亡のニュースが世界を駆け巡りました。

ニューヨーク・タイムズは、「ナワリヌイ氏は知人にあてた手紙で過酷な状況をジョークにするなどユーモアも忘れず、自分は正しいことをしているという信念を持ち続けていた」と指摘しています。
 

プーチン体制に恐れを知らず民主主義のために戦ったナワリヌイ氏。その死の真相解明を求める声が上がるとともに悼む動きが続いています。
 

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