100分de名著

誰もが一度は読みたいと思いながら、なかなか手に取ることができない古今東西の「名著」を、25分×4回=100分で読み解く番組です

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ヘーゲル“精神現象学” (1)奴隷の絶望の先に

初回放送日:2023年5月1日

フランス革命後、既存の価値観が大きくゆらぐ中で、どんな共同体を築いていくのが理想的なのか、どのように自由を実現したらよいのかといった問題にヘーゲルは直面した。 ヘーゲルは「精神現象学」という著作の中で「精神」というユニークな概念を提示し、歴史全体、社会全体を射程に入れた理論を展開する。それらが矛盾・対立を乗り越えつつダイナミックに生成していくプロセスを「弁証法」というロジックで描き出そうとした。それは「主-客図式」に固定した近代哲学にはなしえなかった壮挙だった。第一回は、ヘーゲルが「弁証法」という概念で何を伝えようとしていたのかを読み解いていく。