今回の食イチ!は、宮崎県都城市の「南国リンゴ」を紹介しました。
リンゴと言えば、青森や長野など寒冷地で育つ果物として知られていますよね。
秋から冬が旬ですが、南国リンゴの旬は、なんと夏!宮崎の太陽をいっぱい浴びて、まさに今が食べ頃なんです。
南国リンゴの魅力は、なんといってもジューシーな甘さ!
その甘さを作り出しているのが「日照時間の長さ」です。宮崎県は、青森県と比べると、1年間の日照時間が500時間以上も長いんです。リンゴの糖分は光合成によって作られるので、太陽の光を長く浴びるほど、その分、甘さも増していくのです。
さらに、もう一つの理由が、数万年前の火山の噴火で作り出された「シラス台地」。
水はけのよいシラス台地は水分量が少ないため、どうしてもリンゴの実は小さく育ってしまいますが、その分、甘みがギュッと凝縮されたリンゴができるそうです。
南国リンゴを育てているのは、リンゴ園オーナーの多田宰資(ただ・さいすけ)さん、87歳。 宮崎ならではの気候と土壌だからこそ生まれた南国リンゴですが、今の味にたどり着くまでには、多田さん親子二代にわたる挑戦の歴史がありました。
多田さんの父・謙一さんが南国リンゴの栽培を始めたのは、昭和18年。
冷蔵での保存ができなかった時代、真夏でもおいしいリンゴが食べられるようにしたいと考えたことがきっかけでした。南国に適した品種改良など、さまざまな試行錯誤を重ねましたが、どうしても本場の味にはかなわなかったといいます。
リンゴのおいしさの決め手となるのは、甘さだけではありません。ほどよい酸味、シャキシャキとした硬さ、この3つのバランスがとても重要なんです。
しかし、南国では熟すのが早いため、どうしても酸味や硬さが損なわれてしまいます。
そこで、多田さんがこだわったのが品種の選び方。あえて酸味が強い品種を試したところ、南国の気候でも、ベストなバランスの味を育てることに成功したのです。
親子二代でつむいできた南国リンゴの夢、今後も次の世代へとつなげていきたいと多田さんはそう考えています。
ジューシーな味わいとシャキシャキの食感を、ベストな状態で楽しんでもらうため、多田さんは、もぎたてにこだわっています。そのため、南国リンゴは市場には出回っておらず、リンゴ園でしか味わえないとのこと。
皆さんもぜひ一度、訪れてみてはいかがでしょうか。
中田理奈の一言
こんにちは!中田理奈です。
今回の食イチ!は、宮崎県都城市の「南国リンゴ」でした!!
皆さんはご存じでしたか?^^南国リンゴ、いろんな意味で驚きの連続でした。
まず、リンゴというと青森県や長野県など比較的寒い地域の印象が強いですよね。
それが南国のイメージで真逆の印象の宮崎県でりんごを作れるの?!というところから始まりました(笑)
実際に農園に行ってみると、たくさん実がなっていて、本当になってる!!と思いました(笑)
今回、リンゴ栽培について教えてくださったのは、多田宰資さん。
優しくて、リンゴへの愛にあふれた方でした^^
リンゴ園を見せていただくと、多田さんのリンゴ園のリンゴの木は低く作られていました。
手の届くところにリンゴがなっていて、そこもイメージとは違いました。
なんでも、通常通りに高く育ててしまうと、台風などで強い風が吹いたときなどに木が折れてしまうのだそうです。
そして、実際に南国リンゴ、食べさせていただきました!
甘くて、とってもジューシーでした!
ふだん食べているリンゴと比べても、甘みをしっかり感じられましたし、
何よりもかめばかむほど果汁があふれ出てきて、濃厚なリンゴジュースを飲んでいるような感覚でした。
今回、南国リンゴがとってもおいしくて感動したのですが、多田さんはまだまだ試行錯誤の途中だとおっしゃっていたのが印象的でした。
もっともっとおいしいリンゴを作りたいという多田さんの目はきらきらしていて、今後どんなリンゴができるのか私も楽しみになりました^^
ぜひ皆様も一度、南国リンゴを召し上がりに都城を訪れてみてはいかがでしょうか^^
NHK福岡視聴者ふれあいセンター
電話:092-724-2806